見てきました、「コルテオ」。
どんなサーカスなのかは、ほぼ日の特集をどうぞ。
これを読んでから行くとさらに面白いでしょう。
サーカス中の音楽が生演奏!
しかも演奏家、かなりの腕前。
ギター奏者として、
シルクに帯同して世界を回るってのは、
どんなだろう。
世界中の名アスリートと仕事しながら、
一緒にメシ食ったり、
移動したり、
打ち上げしたり。
男女なら、いい仲になったり。
いや、男同士も?
仕事としてしんどいのか、ラクなのか。
ギャラは高いか安いか。
オーディションなのか紹介なのか。
そんなどうでもいいことまで、
ちょっと考えちゃいました。
でも、サーカスの楽しみっていうのは、
出し物の面白さだけじゃなく、
むしろこういう内幕、
演者の未知なる私生活を想像するところにある。
あの人はあんなすごい技、素敵な演技をできる。
どうやってこれまで生きてきたんだろう。
普段何してるんだろう。
普通の日常から切り離された「芸人」たちへのあこがれや、
謎に包まれた「旅の一座」への想像力。
子どもがサーカスに触れると、
そういう未知なる世界を
町に居ながら体感することになる。
そうやって異世界と交わるのが
西洋世界でのサーカスという存在だ。
日本で言うと、
祭りのテキ屋さんに対する想像力。
これが近い。
子どもから見ると、
あんな強面(こわもて)のおじさんが、
なんと金魚なぞをすくわせることで、
生計を立てている、この不思議。
もう、そのとき僕は明らかに、
金魚すくいという名の、
異世界交流をしていたのだった。
ところで出し物の方はというと、
サーカスの定番、ジャグリングや綱渡りもあるのだが、
やはりアスリートの身体能力が、
見たことのない演出で引き出されるような、
そういう独特の出し物のが驚きがあって新鮮に映る。
でも実は、ジャグリングも、綱渡りも、
ものすごい腕なんですよ。
お客さんとしては、
目新しいものや
動きの派手なものに大拍手だったんですが、
僕は、ジャグラーにもしっかり大拍手しときました。
ていうのも自分は、
パンデイロ、ディジュリドゥー、みたいな
日本人には目新しい系の楽器に
おいしい所を譲って来た、
今やありふれた楽器、ギター奏者ですから。
ジャグラーの気持ちが分かるってもんです。