ときわロシア公演、twitterには随時書き込みしていたのですが、
ここでブログにまとめてみます。
モスクワのシェレメーチエヴォ空港からモスクワ市内へ。
チェコビール屋さんへ。明日以降の打ち合わせ。
にしんのマリネなどの魚介がおいしい。
野菜も隣国からの輸入で豊富。
翌朝、赤の広場まで散歩。
動画を撮ってみました↓
レーニン廟にも入り、午前中に色々まわりました。
雪解けとはいえ日中でもまだ0℃前後の寒い時期だったんですが、
外国人観光客もちらほら見えました。
この日は演奏をしながら音楽や歌の解説をする、レクチャーの日。
国立外国文献図書館大ホール。
何曲か演奏と解説をしたあと、「ふなまち唄」を取り上げて、
サビの「ハァ〜アァア〜♪」のところを、
みなさんに舞台に出てきて歌ってもらう、という、
日本の「こぶし」体験をしてもらいました。
以下の写真はフォトグラファーのアンナさん撮影。
終了後、この日はモスクワの国営ラジオと、
新聞「イズベスチヤ」紙の取材でインタビューがありました。
双方の記者の方、
若い人だったんですが、
日本語で質問してくださる。
けして流暢ではないんですが、
その話し方がとても丁寧で、
音楽をよく聞いて、
「リスペクト」してくださってるのを感じて、
ありがとう、って抱きしめたくなるような、
心がジーンとなりました。
「日本の古い歌謡曲や民謡もやってます」なんて話をしたら、
「民謡・歌謡曲」のことを、
通訳で「folk song」と訳してもらっていたらしく、
「陽水さんの曲など、日本のフォークの歌もやってます」
と、その直後に話したら、
訳語が同じになって記者さんが混乱したみたいでした。
そこで、
「『日本のフォーク』という言葉は、
アメリカンフォークをベースにした音楽のことか?」
という的確な質問をされて、
「そう、『日本のフォーク』とは、
『folk=伝統音楽・民族音楽』ではなく、
60年代以降、アメリカンフォークをベースに、
日本語をのせたところから始まったもののことです。」
というような説明をしたと思う。
ボブ・ディランらから始まった音楽は、
日本だけじゃなく、ロシアにも世界各国にもあるものだし、
すぐに理解してくれました。
とはいえ、
野坂昭如「黒の舟唄」という曲も今回ロシアでやって、
非常に好評で驚いたんですが、
こういう曲を、どのジャンルに入れるかはとても難しい。
歌謡曲でも、フォークでも、民謡でもないし、
そのすべてであるようにも聞こえる。
そこで後日、取材された記事を送ってもらったら、
ときわさんと僕の音楽のことを、
「J-folk」という新ジャンルとして、
詳細な記事を書いて下さっていたのでした。
記事はこちら。
http://izvestia.ru/news/519386
googleで英語に翻訳すると、
なんとか読めます。
要約された日本語訳はこちら。
http://japanese.ruvr.ru/2012_03_23/69313445/
間違ったこと教えないように、と思って、
自分の音楽や今の日本のことを話しましたが、
日本の状況について、
ちょっと違って伝わってしまったトコがありました、すいません。
とはいえ、
民謡や歌謡曲やフォークの歌から、
小さいかけらを拾い集めて作ってきた自分の音楽のことを、
「J-folk」とひとことで表現してもらえたのは嬉しかったです。
自分は、アメリカン・フォークじゃない、
「日本のフォーク」を探してこれまでやってきたんだ、
ということを分からせてくれた、
とてもありがたい記事でした。