「買い物ブギ」をどうアレンジするか。

最近見つけた曲の動画で面白いのがあって。
ブギの女王と言われた、笠置シヅ子さんの買い物ブギ。

服部良一作詞作曲。
服部さんの、
日本語にブギのリズムは合うのだ、っていうココロがよく分かる一曲。
いや、日本語というより、関西弁でしょう。

僕はこの、ブギのシャッフル感に合う感覚は、
徳島の阿波踊りのリズムから来てると思うんですが、
笠置シヅ子さんが、香川出身の大阪育ち、
ということで、まさに服部さんのプロデュース力たるや、だ。

こう考えると、
この曲をやるときに、
まずブギのシャッフル感でやらないと、
関西弁のノリが死んじゃうでしょう。
まさにバンドはシャッフル命。
そして歌はシャッフルして合わせたり、
イーブンであえて外して遊んだりと縦横無尽。

さてこの曲を、
わりと最近の人が、
意外とよくカバーしてます。

こちら

なぜかシャッフルではなく、
8ビートなどのイーブンでやるアレンジと歌い方が結構あって。

コレじゃグルーブせんのです。
外来のリズムに、阿波踊りを重ねたところに
この曲のグルーブのツボがあったのにね。
分かってないな、と思いながら、
しかしとってもこういう、
リズムをむやみに変更するカバーって多いです。
あの曲をボサノババージョンで、とか。

言葉の乗らない、インストだったらアリなんですが、
この関西弁のグルーブありきの曲は、
しっかり言葉を軸にアレンジしないと、
楽しくなりません。

原曲をよく聞くこと。
リスペクトの語源は、よく見ること、
てことで、リスペクト=尊敬をもって、
古い曲をやることです。
古臭いから、俺のアレンジ力で
新しくしてやろう、
今の人にかっこいいって言われたい、
なんて思ってると、
ろくなことになりません。

自戒の念をこめて。