お店のまかない飯が

実はいちばん美味しい、という話が
あると思います。
こんなもんお客さまにお出しできるような
お上品な料理じゃないし、
ってことで、厨房でコソコソ料理人が
食べているものを、常連客が
「ウマそうだね、それ頂戴。」って
いうところからヒットメニューが生まれました、
なんて話。
もうこれは音楽の現場でもよくあることで、
こんな録音テイク、ミスもあるしCDにゃできん、
と製作側が思い込んでいる物に限って、
いい味が出てるものがあったりする。
そのまんまでも十分いいし、
それをほんのちょっと手直ししても
いいのが出来るよ、と。
こんな変な曲、人様にお聞かせできんだろう、
と思い込んでいた曲も、実際に人前で歌うと、
確かに「なんだコレ」って半笑いなんですが、
お前はそういう奴なんだな、良かったよ、と
受け入れてもらえることが大半だ。
絵とか写真とかもきっとそうで、
出しちまおう、って思ったトコが
スタートラインだ。
こういう「まかない飯を出すのが怖い症」
はおそらく男子に多い。
まわりの男子から、ヘンな奴、って思われることが
イジメの恐怖につながって、
「ヘンな奴」って思われないように、
普通や、普通+αをチョイスし続けて来た。
ファッションでも、音楽でも。
で、自分自身も、普通じゃない奴を見つけて
「ヘンなのー」って小バカにするという。
日本が保守的になったってまわりで最近よく言われるけど、
社会全体が、普通じゃない奴を見つけては
「ヘンなのー」って小バカにする風潮があるとしたら、
こりゃちょっと、「楽しい進化」も邪魔しちゃってるでしょう。
「ヘンなのー」の連帯感で、
「楽しい進化」をつぶすモノ作り、見かけませんか。
そういうわけで、まずは自分のまかない飯を出しちまおう、というのが
最近モノを作るときに頭の片隅に置いておくことです。
自分がこっぱずかしい、というのがそのサインになってる。


2 Comments

  • 23 2009年6月27日 at 10:31 AM

    そうですね、
    みんなちょっとずつヘン、まさにそう思います。
    暑い朝、こうやってパンツ1丁で、
    真剣に返信させていただいている
    ぼくも少しヘンです、おそらく。

    Reply
  • よね 2009年6月25日 at 4:40 PM

    こんにちは~~初めてカキコです。
    「ふつう」って、ふしぎですよね。
    でも「ふつうの人」って実在するんだろうか?!
    ほんとうは、みんなちょっとずつヘンで、
    でもとりあえず全員の平均値を割り出して
    「ふつう」と言ってるんじゃないかな~、
    実際には存在しないものなんじゃないかな~
    と思ったりするのです。。。

    Reply

Leave a Comment