最後の空き地。

笹の地下茎を引っこ抜いて、
庭のデザインを空想しながら、
うねを立てて、
種をまく。
たったそれだけのことが、
楽しくてたまらない、
そんな日々でした。
あったかい庭でギター弾いて休んだり。
わが名古屋弁とはほど遠い福島なまりも
ここにきていきなり出るようになり気分が良い。
首の力が抜けて
腹から声が出てるのが自分でも分かるくらい。

ちょっと前に「最後の空き地」という曲を作りましたが、
好き放題やれる場所は、やっぱたのしいです。
空き地があったら落とし穴をつくりたい、
白い壁があったら落書きしたい。
子どものころ自然にやっていた創造の根っこにある力のことを
「欲望」とは言わず、
「要求」という言葉を当てはめてます。
「欲望」を満たすのと「要求」にしたがうことは、
わりと注意して分けて見ることにしてます。
キャッチボールも禁止になった都会の公園で
どうにか新しい遊び方をあみ出すのか、
さっさとその外に出ちゃうのか。
僕は東京と田舎のはざまに立たされてるんだなと。

このうねの向こうの笹を刈って木を間伐し
けもの道を一本つくれば
川までもう少し。
釣りもできるかもしれない。